はじめに:すべての単語を知っている人はいない
Versantのリスニング問題(パートCの会話やパートEの要約)で、聞いたこともない専門用語やマニアックな名詞が出現した瞬間、「終わった…」と絶望し、その後の文脈が一切頭に入ってこなくなる方がいます。
また、スピーキングで「〇〇って英語でなんて言うんだっけ?」と一つの単語の翻訳にこだわり、完全にフリーズしてしまう方も多いです。
言語のプロフェッショナルである通訳者であっても、知らない単語には遭遇します。
彼らと学習者の違いは「知らない単語に対するスルースキル(推測力)」と「別の言葉で言い換える力(パラフレーズ力)」の有無にあります。
リスニングのサバイバル:文脈からの「推測(Guessing)」
リスニング中に知らない単語(Xとします)が出現した場合、パニックにならずにその「周辺の文脈」からXの正体をフワッと推測します。
例えば、「The company decided to recall all the defective X.」と聞こえたとします。「defective」も「X」も分からなかったとしましょう。しかし、「company(会社)」が「all(全て)のX」を「recall(回収する)」と「decided(決めた)」という周辺の簡単な単語(チャンク)を拾えれば、「Xは何か会社が売っている製品で、それに何か問題(defective)が起きたから回収するんだな」という全体像(スキーマ)は十分に把握できます。
Versantのスコアメイクにおいて、1つの単語の意味に固執して後の数十単語の聞き取りを放棄するのは最悪の選択です。「Xは何かよくわからないモノ」として仮置きし、そのまま聞き続けるタフさを持ちましょう。
スピーキングのサバイバル:「中学生の語彙」で説明し切る
自分が話す番(パートFなど)で、言いたい単語(例:相乗効果)の英訳「synergy」が出てこない時は、1秒で諦めて「中学生レベルの単語」の組み合わせでパラフレーズ(言い換え)をします。
「1+1 becomes 3(1足す1が3になる)」でも良いですし、「working together makes a bigger power(一緒に働くことでより大きな力が生まれる)」でも十分に「相乗効果」の概念は伝わります。
「完璧な一語」を探す旅は今すぐやめましょう。手持ちの石ころ(基礎単語)を投げて戦い続ける泥臭さこそが、Versantのサバイバル術です。