はじめに:学習の定着率を劇的に引き上げる「教える」行為
あなたがもし、この記事を読んでいる段階でVersantのB1レベル(中級)以上に到達しているのなら、ご自身のさらなる英語力向上のために「今すぐやるべき究極のドーピング」があります。
それは、シャドーイングの量を増やすことでも、単語帳を暗記することでもありません。「まだA1〜A2レベルで苦しんでいる同僚や後輩の『Versant指導者(メンター)』になること」です。
アメリカで提唱された「ラーニングピラミッド」という概念をご存知でしょうか?
読書や講義の定着率が10〜20%に過ぎないのに対し、「他人に教える(Teaching others)」という行為は、学習内容の90%が脳に定着するとされています。
「教える」ための言語化が、自分の弱点を炙り出す
例えば、後輩に「パートF(意見)でどうしても言葉につまっちゃうんです」と相談されたとします。
あなたはこれまで感覚でやっていた「PREP法の型」や「Filler(繋ぎ言葉)で時間を稼ぐテクニック」を、相手が理解できるように『明確な言葉(マニュアル)』に言語化しなければなりません。
「自分は無意識にWell, let me see…と言って3秒稼いでいるんだな」「ここでの関係代名詞の使い方は、こう説明すれば腑に落ちるな」と教えながら論理を再構築する過程で、自分自身の頭の中の引き出しが信じられないほど綺麗に整理され、理解の解像度が跳ね上がります。
「メンターとしての責任感」が継続の最強のエンジンになる
また、人に教える立場になると「指導者である自分が英語学習をサボるわけにはいかない」という、強力で健全なプレッシャー(ピアプレッシャー)が働きます。
一人の学習者として孤独に戦うよりも、互いに進捗を報告し合い、チームとして高め合う環境の中に身を置くことで、プラトー(停滞期)やモチベーションの低下を易々と吹き飛ばすことができるのです。学んだ知識は独り占めせず、積極的に周囲(組織)に還元(シェア)することこそが、英語上級者への最短にして最大の近道です。