はじめに:本番で実力の120%を出し切るための「テーパリング」
スポーツのマラソン大会において、選手たちは大会の数週間前から徐々にトレーニングの負荷(距離)を落とし、疲労を抜いて本番当日に身体のキレをピークに持っていく「テーパリング(ピーキング)」という調整を行います。
反射神経と脳のワーキングメモリを極限まで酷使するVersantスピーキングテストにおいても、この「調整」の概念は非常に重要です。
試験直前まで深夜まで新しい単語を詰め込むような疲労困憊の状態で受験すると、頭が回らずに自己ベストを出すことはできません。本番で実力を120%発揮するための、1週間前から当日までの理想的なスケジュールを解説します。
試験1週間前:新しい学習(インプット)を全廃する
テスト7日前の段階で、新しいテキストを開くこと、新しい単語を覚えること(インプット学習)は完全にストップしてください。今から数個の単語を覚えてもスコアには影響しません。
ここからの1週間は、「すでに知っている簡単な単語と構文を、どれだけ滑らかに(Fluency高く)口から出せるか」の口慣らし(アウトプットのシャープニング)に全精力を注ぎます。
今までやり込んだシャドーイング素材だけを使い、「絶対に噛まない、絶対に言い淀まない、堂々としたテンポ」で発話する筋肉の最終調整を行います。
試験前日:脳を休ませ、環境の「ノイズ検査」を行う
試験前日は、激しいトレーニング(長時間のオンライン英会話など)は避け、脳の疲労をしっかり抜くために早く寝てください。
勉強よりもはるかに重要なのが、「翌日受験する環境のネットワークテストと、機材(ヘッドセット)のテスト」です。
また、同居する家族がいる場合は「明日の◯時から30分間は、英語のテストで録音をしているから、絶対に部屋に入らないで、大きな音を立てないで」と厳命して回る(ネゴシエーションする)ことも、スコアを守るための立派な実力の一部です。
試験当日:開始30分前の「英語脳」ウォームアップ
Versantのアプリを起動し、「Start Test」のボタンを押す30分前の過ごし方が、パートA(音読)の第一印象を、そして全体のスコアを決定づけます。
この30分間は、日本語を一切見ない、聞かない、発しない「英語漬けの無菌状態」を作ってください。
スマホの設定を英語にし、ネイティブのポッドキャストをやや速いテンポで聞きながら、それと並行して「簡単な自己紹介や、昨日の出来事」を、少し大きめの声で、身振り手振りを交えながら英語で(独り言で)ペラペラと話し続けてください。
口の周りの筋肉が完全に温まり、「英語の音を出し続けること」への羞恥心やストッパー(心のブレーキ)が完全に外れた状態で、深呼吸をしてテスト開始ボタンを押す。これで、あなたの今の120%の実力がシステムに記録されるはずです。