はじめに:「使わない言語」は容赦なく錆びていく
外国語のスピーキング能力(特に口を滑らかに動かす筋肉であるFluency)は、残酷なほど早く錆び付きます。
VersantでGSE 60点を叩き出した実力者でも、日本語環境の部署に異動になり、3ヶ月間全く英語を話さない生活を送っていると、いざという時に口が回らず、「あれ、自分こんなに英語話せなくなってたっけ…」と強いショックを受けることになります。
テストを受け続けるプレッシャーからは解放されつつも、苦労して身につけたB1・B2レベルの流暢さを生涯(無料で、手間をかけずに)維持するための「メンテナンス習慣」を紹介します。
維持の習慣1:毎朝の「英語ジャーナリング(ひとり言日記)」
最も手軽で効果的なメンテナンス法は、朝起きて歯を磨いている時や、服を着替えている時の「5分間」を、「昨日の出来事と今日の予定を英語で実況中継する時間(ジャーナリング)」に固定することです。
「I had a crazy busy day yesterday, but today I just have two meetings. So I’ll probably finish my work around 6…」
このように、誰に聞かせるわけでもないひとり言を「声に出して」ノンストップでつぶやき続けることで、脳の「英語モード」のスイッチが錆びつくのを完全に防ぐことができます。
維持の習慣2:運転中・家事中の「ラジオ・ポッドキャスト多聴」
リスニング力の維持には、意識を向けなくても常に英語の音が耳に入ってくる環境(英語のシャワー)を作り出すことが有効です。
通勤の車の中は「英語のニュース(NPRやCNNなど)しか流してはいけない」、食器を洗っている時は「英語のポッドキャストしか聞いてはいけない」という小さなマイルールを設定します。
内容を100%理解する必要はありません。「英語特有のリズム(プロソディ)」を定期的に脳に浴びせ続けることで、次に外国人と話す際にも、そのテンポに違和感なく入り込むことができるようになります。語学の維持は「気合い」ではなく、生活への「自動組み込み(システム化)」がすべてです。